9月2日、なんばパークスシネマにて、
「ONE PIECE FILM RED」を鑑賞。
2022年公開。
製作国は日本。
言わずと知れた超人気漫画(アニメ)、
「ONE PIECE 」の劇場版作品である。
会社の後輩が、
「シンゴさん、『レッド』(この作品の略称)見てきましたわ。
めっちゃよかったですわ〜。
もう2回見ましたわ〜」
と絶賛していたので、
なんだか気になり、僕もとりあえず見てみようかと思い、見に行ってみた次第。
しかし、後輩君と僕には、
決定的な違いがある。
それは、彼が「ONE PIECE」を、
現在連載中の最新話まで読んでいるほどのワンピースファンであるのに対し、
僕の方は、
自身が1ヶ月ほど前に罹った新型コロナウイルス感染症の自宅療養期間中に、
体調が回復してから、あまりに暇すぎたので、45歳にして、
ようやくアニメの第1話から見始めたレベルの、
「ワンピースビギナー」である事だ。
今のところ、
「サンジ」という、料理が得意なキャラクターが初登場したあたりまで進んでいるが、
コロナの療養が明けてからは、
アニメの方もとんと見ていない(つまらない、というわけではない。すきま時間に一気に連続して見続けたせいで、ちょっと疲れた)。
そんな僕が、この「ONE PIECE FILM RED」を見に行ったわけなのだが、
やはり初期のあたりまでしか内容を知らないせいか、
色んなキャラクターに対して「誰だ?コイツは」の連続なのである。
もうルフィの仲間からして、
数名の名前がわからない。
「うん?なんかKISSのジーン・シモンズみたいなのがおるぞ。
誰やこれ?(見ているうちに、その鼻の長さから、ウソップという事に気づく)」
「チャッピーは名前だけは知ってるな。
けど、髪の黒い女性は誰?
サメみたいな彼は誰?
ガイコツの彼は?機械の体の彼は?」
「このチャラい兄ちゃん、誰かと思ったらサンジかよ。だいぶチャラくなってるな」
「『よんこう』って何?『てんりゅうびと』って何?」
・・・などなど、要所要所において、
ビギナーならではの戸惑いに翻弄されたが、
僕の独断に基づく結論を言わせてもらうと、
この劇場版でも最初のナレーションで、
「ONE PIECE」の世界観をサクッと説明してくれているので(とても短くではあるが)、
極端な話、別に原作を読んで(見て)いなくても、大体どういう話かは分かると思う。
というわけで、
ワンピース初心者ではあるが、
今作に対する、僕の率直な感想を箇条書きで書かせてもらうと、
・「新時代」という曲から始まるオープニングは、すごくカッコいい。
・ストーリーについては、レビューサイトなどで酷評している意見もあるが、
僕としては「そこまでボロクソに悪く言うほどではない」と思ったし、
ちょっと、うるっときてしまう場面もあったので、基本的にこれはこれで良いと思うが、気になる部分もあるので、これは後述する。
・オープニングの「新時代」は良かったし、
他の曲もAdoの圧倒的な歌唱力が発揮されていて感心はするものの、
数曲目からは「うーん、もう歌の方は流さなくていいけどな・・・」という感情が湧き上がる。
ただ、この点については、
大体どの曲もワンコーラスくらいで収まったので、僕としては、まあ許容範囲ではある。
・歌を担当しているAdoさんには失礼な話だが、
ウタが歌うたびに「これ、『うっせぇわ』の人なんだよなあ」という、
現実的な情報が頭にチラついてしまい、
映画の世界から一歩引いた位置で見ている(聴いている)自分がいた。
先ほど「圧倒的な歌唱力に感心する」と表現したが、
「感動する」と表現できなかったのは、
その名前が現実世界で浸透しすぎた人(Ado)が、
アニメという非現実の世界のキャラクターの歌声を担当してしまったからなのかもしれない。
こんな事を言っても仕方がないと思うが、
ウタの曲を歌う歌い手は、まだその名前を世に知られていない無名の歌い手であったならば(もちろん圧倒的な歌唱力が必要)、
「この声は誰だ!?」となって、世間的にも話題になり、僕も興奮したかもしれない。
・アニメーションは、作り込みが細かく、美しいが、最後のバトルシーンに関しては、
情報量があまりに多すぎて、45歳のおっさんにはツラい。
目がチカチカして、ちょっとしんどかったし、
バトルの内容自体も、
ちょっとワチャワチャ、ゴチャゴチャしすぎな感じもする。
今の若い人たちは、これくらいの感じの方が迫力があっていいのだろうか?
あと、勉強不足を露呈してしまうようで、少し恥ずかしいのだが、
ルフィがすごく強そうなキャラクターに変身したのは、
何だか都合が良すぎるような気がする。
あの変身は何?
・・・と、見終わっての感想は、大体こんな感じである。
「みんながいつまでも平和で、楽しい事しかしなくていい世界をつくる」という、
ウタのカルト宗教じみた野望を軸に展開される、重めのストーリーは、
もしかすると、小さい子供たちには、とっつきにくいかもしれないし、
本質的な部分が理解できていないかもしれないが、
大人の僕としては、
「あまりにも影響力を持ったカリスマが抱えてしまった苦悩、葛藤、狂気」
というものを、
わかりやすく表現できているように感じられて、
その点は見応えがあった。
ただ一点、あえてツッコませてもらうとすれば、
ウタの思想がおかしくなって、
世界がおかしくなる根本の原因って、
そもそもシャンクスが昔取った行動にあるんじゃないだろうか?
(ここはネタバレ回避のため、詳しい内容は伏せておきます)。
僕の目にはどう見ても、シャンクスのカッコつけた行動が、
今回、裏目に出たとしか思えないのだが・・・。
そんな多少のモヤモヤと、
箇条書き部分の不満部分もあって、
僕の評価は、100点満点で60点。
今回、あまりにも色んなキャラがわからなかったので、
引き続き原作を読むなり、
アニメを見るなりして勉強していこうと思う。
それにしても、
田中邦衛の顔が、あまりにも似すぎてたなあ(笑)。
そこは、めちゃくちゃ印象に残ってる。
あの人、原作ではどこら辺で出てくるんやろ?
という事で、
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。