今日はAmazonプライム・ビデオで
「コンフィデンスマンJP プリンセス編」を鑑賞。
フジテレビの月9枠で放送されていたドラマシリーズの映画版。
まず、初めに言っておきたいが、
僕はこのドラマをほとんど見たことがなく、
(元々ドラマを見ない人間である。)
評価が良かった、という理由だけでこの映画を見始めたのだが、結果から言うと失敗した。
やはりテレビのドラマシリーズをある程度(あるいは全部)見ている人と、
僕のようなコンフィデンスマン童貞では、
作品が放つ雰囲気とかノリの受け入れ具合に、どうしても差が生じてしまうのだろうと思う。
「あー、これ、俺みたいな『部外者』は手出したらあかんやつや・・・」という、
「ドラマを見てる(好きな)人は、もっとこの世界に入っていけているんだろうな。」という、若干の置いてけぼり感を感じながら一応最後まで見た。
順番を間違ったというか、先にドラマをある程度見ておいた方が良かったのかもしれないが、
それでも劇中、わりとクスッと笑う場面はあるし(爆笑はしない。しかし、この「クスッと笑える感」こそが、このシリーズの魅力なのだと推察する)、
ラストの種明かしは、うがった見方をすれば荒唐無稽で、いかにもドラマ的であるものの、「なるほどね」と感心するものがあった。
しかし、途中からラストにかけてのお涙頂戴の流れは、はっきり言って、
設定的に陳腐そのもので(ま、これも「元々テレビドラマですから」というスタンスで、肩肘張らずに見ればいいのだけれど)、
「くっさ。俺、これやったら吉本新喜劇のクライマックスの方が泣くと思うわ。」
と、かなり興醒めしながら見ていた。
このあたりが僕の中でかなりのマイナスポイントかな。
まあ良くも悪くも「お金をかけてドラマを豪華にした映画」である。
もう少し意地悪な言い方をすると、
「いかにも日本映画らしい日本映画」だ。
もっと意地悪な言い方すると、
「『大手事務所所属の有名俳優さん達が、こんな意外な役演じてますよ〜。このギャップがいいでしょう?』的な、
日本のコメディ映画が、この十年来ほど味をしめている手法に頼った映画(クドカン的手法と僕は呼ぶが)のひとつ」
とも言えるかもしれない(ちょっと辛辣すぎたか?僕の性格の悪さが出たかもしれん。これを言い出すと、年末のガキ使「笑ってはいけない」もこれに当たるので、ダウンタウン好きの僕としては「言い過ぎ」かもしれない。まあ、あれもここ数年は「もう慣れてしまって」というか・・・・・)。
と、ここまで酷評気味に語ってしまったが、
やはり、主役のダー子を演じる長澤まさみさんは素晴らしい。
これはダー子というキャラ自体が、面白く魅力的という意味でもある。
ダー子を中心に繰り広げられる、詐欺師たちの軽妙なセリフのやり取りやワードチョイスから、
この作品(この映画、という意味ではなくドラマシリーズ全体という意味)が、
なぜ人気があるのかがわかるような気がした。
と、最後に好意的な事を言っておきながら、
僕の評価は100点満点で40点(すんません)。
世間的に絶賛、もしくは良作との評価が多い作品にこのような低めの点数をつけるのは勇気がいるが(←さっき、あれだけ辛辣な事を言っておいて今更なんだ?という感じだが)、
総合的に僕には合わなかった。
見る前から「俺には合わんのとちゃうか・・・これ」と危惧していたが(だったら見るなよ)、実験的に見てみたら、やっぱり合いませんでした。
繰り返すが、やはりあのラストにかけての展開が、くさすぎて古すぎて、洋邦問わずわりと色々映画は見てきたぞ、
という自負のある僕にとっては、あれは見れたもんじゃなかった。
まあ、あれでも十分感動できる人には、この作品はかなりの傑作だろう。
あれで感動できるという事は、別に悪い事でもなんでもない。
僕みたいに心の垢がこびり付いていない証拠かもしれないから、「めっちゃ泣いた・・・」と堂々と胸を張って欲しい。
僕自身も映画ではなく、ドラマ版を見たらけっこう楽しめるような気がする。
今後見るかどうかはわからないが。
あと、映画の本筋と関係ないが、
この映画には竹内結子さんと三浦春馬さんが出ている事を事前には知らなかった。
「あ、竹内結子出てる。」「あ、三浦春馬出てる」となってしまった(この言い方から、何が言いたいか察してください)。
もうあれから1年になるのか。
寂しいね・・・。
あらためて御冥福をお祈りします。
というわけで、今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。