シンゴさんの、ふとしたつぶやき。

100点満点採点で映画を評価した記事と、あと他愛もない雑談と。

劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん

昨日、「コンフィデンスマンJP プリンセス編」に続いて、

Amazonプライム・ビデオで視聴したのが、

「劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」。

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こちらも「コンフィデンスマンJP」同様、

テレビドラマとしてシリーズ放送していたものの劇場版であるが、

「コンフィデンスマンJP」と違うのは、こちらは実話を元にしたお話。

 

昨日の記事でも書いた通り、僕は「元々ドラマを見ない」人間なので、こちらもドラマを全く見た事がないし、放送されていた事も知らなかった。

 

「コンフィデンスマンJP」と違い、この作品については、

「ドラマ版を見ていないが故の置いてけぼり感」を感じることはなかった。

 

それが良い悪い、という話ではなく、

「僕がただドラマに疎い」というだけの話である。

 

仮に僕が「コンフィデンスマンJP」のドラマのファンであったとしても、昨日の「劇場版 プリンセス編」については高い評価をしなかった可能性は十分にあるので、

「事前にドラマを見ていない」事が映画の評価に影響を及ぼしているとは、僕は思っていない。

多分。

 

ストーリーは、広告代理店に勤めるゲーム好きの青年アキオ(ゲーム内でのハンドルネームは「マイディー」。以下、マイディーで表す)が、

少年期のある時期からコミュニケーションが極めて不足していた父親との関係改善のため、

プレイステーション4とファイナルファンタジーXIVを父の退職祝いとして贈る、というところから始まる。

 

根っからの仕事人間であり、

家庭内でも物静かで不器用な父親が、実際のところ、息子である自分に対してどういう思いを持っているのか知りたくなったマイディーは、

オンラインゲーム内のコミュニティで仲間たちにその事を相談するのだが、

その答えは「お父さんをゲームの世界に誘ってみては?」というものだった。

 

実生活では、ほぼ会話がない父子の関係だが、

ゲームの世界では「共に戦い、冒険をする仲間」という、奇妙な関係が構築され、

マイディーは今まで知らなかった、父親の意外な一面をゲームを通して知ることになる。

 

ゲーム内で父との関係を深めたマイディーは、

父親の操るキャラクター(ゲーム内では「インディ」)と共に行動する自分のキャラクターの正体を父に明かす事を、ある時点で決意するのだが・・・

 

というもの。

 

まず結論から言うと、とても良い作品。

 

特にラストにかけては、「実話である」事も相乗効果になってか、涙なしには見れなかった。

 

最初は「ゲームなんて・・・」と取り合わなかった父親が、いざ始めてみると、だんだんとハマっていく様子は、かつて自分の両親を見ているようで微笑ましいものがあった。

 

ここで、僕自身の話になって申し訳ないのだが、やはりこのような映画を見ると、我が家にファミコンが初めてやってきた日の事を思い出す。

 

僕が親にファミコンを買ってもらったのは小学校3年生の時。

 

当時ファミコンは大人気も大人気で、

僕もその頃の日本全国の子供達と同様に、

「クラスのみんな、持ってるんやから!」と親に購入をせがみ、渋る親に何度も頼み込んで買ってもらったクチである。

 

その時、抱き合わせで一緒に買ったソフトが、サンソフトの「いっき」(笑)。

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スーパーマリオではなく、農民一揆の「いっき」である。

なぜこれをファーストソフトに選んだのか?(笑)

いまだに当時の心理が謎であるが、

もしかしたら玩具屋が、「いっき」の在庫をさばくために最初からセット売りにしていて、選ばせるも何もなかったのかもしれない。

なんにせよ、これを選んだいきさつは詳しく覚えていない。

 

当時はファミコンを買ってもらった嬉しさが先行しすぎたせいか、面白いかどうかよくわからないままに、この「いっき」をやり込んだものだ。

 

あと同時にファミコン購入と同時にやり込んだのが、これは買ったのか、いとこから借りたのかよく覚えていないが、コナミの名作シューティング「ツインビー」。

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これは家族で盛り上がった。

 

ファミコンの購入に反対の立場だった僕の母も、そんな過去はなかったかのように、

キャラの操作方向と同じ方向へ、コントローラーを持つ手と体を動かす(笑)、という

「初めてテレビゲームした人あるある」を体現しながら興奮気味にプレイしていた。

 

とても懐かしい良い思い出だ。

 

この映画の中のお父さんも、最初はそんな感じにコントローラーごと腕と体を揺らしていて、

とても微笑ましかった。

 

ちなみに僕の父親が当時ハマっていたのは、任天堂ピンボール

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休日になると、必ずと言っていいほどピンボールを長時間プレイし、僕より遥かに上手くなってしまった。

 

2人プレイになると父親が上手すぎてなかなか終わらないので、いつまでたっても僕の順番が回ってこないし、

他のゲームがしたくなった時も父親のピンボールが終わらないので、ずっと父親がゲームオーバーになるのを横で待っている、という状態だった。

 

相当なフラストレーションを僕に抱えさせてくれた(笑)ソフトだった。

 

・・・とまあ、僕の個人的な思い出話はここら辺にしておいて、映画の感想に戻らせていただくが、

ところどころ、「うーん」という場面はあった。

 

例えば、取引先へのプレゼンのシーン。

 

「コンフィデンスマンJP」の時にも感じた、

「いかにもテレビドラマで使われるような使い古されたクサい演出」。

 

ネタバレになるので詳しくは言わないが、まあクサい。

 

ただ、この物語、「実話を元にしてる」という事だから、そこはちょっとツッコミにくいというか・・・。

 

あのエピソードは作品を盛り上げるためにデフォルメしたのか、まるっきりの創作をぶっ込んできたのか、わからないんだけど、

実際の風景はあんな感じじゃないと思うので、ああいう「昔からのドラマでよく使われる演出」は、ドラマ内ならまだしも、

映画でやられると、やっぱりなんだか見てるこっちが恥ずかしくなる。

 

同僚の女性社員とのエピソードや、妹の彼氏のエピソードも、どこまで実話に基づいているのかわからないが(ここは僕自身、「原作」にあたるブログを読んだ事がないので、何とも言いにくいところではある。)、

何というか映画作品としては「クサい」というか、「もうそんな演出、何度も見てきた」というか。

 

まあ、こういう既視感のある演出に難癖つけたくなるのは、

僕のちょっと天邪鬼というか、重箱の隅をつつくような性格が関係しているので、見る人によっては全然普通の良いシーンだとは思うが。

 

あと、これもクライマックスで核心的なところなので言いにくいんだけれど、

「お父さん、家族との会話は(関西弁やったのに)そこはなんで急に標準語なの?」と。

ゲーム内の会話で標準語なのはわかるんだけれども・・・。

 

ここはとりあえず、見てもらったらわかる。

 

とまあ、映画を純粋に楽しみたい人に冷や水を浴びせるような事を述べてしまって、そこは申し訳ない。

 

ただ、ラストにかけての展開は「やっぱりそういう事やったか」と、何となく予想していた通りだったが、あれに関してはやはりグッとくるものがある。

(繰り返しになるが、実話が元になっている作品なので、「予想していた通り」という言葉を使うのにも、ちょっと躊躇してしまう・・・)

 

もしかして、今日の記事を読んで「人の人生の一大事を、予想通りとは何事だ!」と怒ってくる人がいるかもしれない。

 

怒ってくるかもしれない人に前もって言っておきます。

 

僕は「作品」として「予想通り」と言っているのであって、題材になった、リアルに生きている人物の事を評価対象にしているわけではございませんので、そこはご理解くださいませ。

(多分、今後も実話のストーリーはある意味レビューしにくいかもしれん・・・。ただ、映画になるくらいの実話だから基本的に良い映画多いけど)

 

というわけで、僕のこの映画の評価だが、

100点満点で83点。

 

あと、この記事を書く直前に、ウィキペディアなどで作品に関する詳細情報を下調べしていたらビックリしたのだが、

 

この父親との物語をブログに綴り、この作品の原作者とも言える、実際のマイディーさんが、なんと去年に癌でご逝去されていたというのだ。

 

「ええ!?」となった。

まだお若いのに・・・。

 

しかも、この映画の脚本を書いた吹原幸太さんという方も37歳という若さで、マイディーさんと同じく去年、お亡くなりになっているし、

この作品のドラマ版の父親役を務めた大杉漣さんも、2018年にお亡くなりになっている・・・。

 

こんな事って・・・。

 

つくづく、人の人生は儚いな、と思った。

 

謹んで御冥福をお祈りします。

 

ぼくもいつ死ぬかわからないけど、この映画のように、一人でも多くの人と「わかりあえたな」と振り返られる人生を送りたいと思った次第。

 

というわけで、今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。