今回の記事は、ネタバレを含みます。
作品未見の方はご注意下さい。
7月28日、自宅で「ジュラシック・パークⅢ」を鑑賞。
2001年公開。
製作国はアメリカ。
ジュラシックシリーズ第3弾で、
僕としては初鑑賞である。
この映画の内容が、
現在公開中の「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」と直接的な繋がりがあるのか、
現時点での僕にはわからないのだが、
とりあえず、
最新作までの前5作をひと通り見てみよう、
と決めたので、
一応の予習も兼ねて、今回見てみた次第である。
結論から言うと、
今作は、個人的には、
2作目の「ロストワールド/ジュラシック・パーク」と比較して、
途中で眠くなるような事はなかった。
しかし、前作、前々作を遥かに凌ぐ
ツッコミどころの多さに、大いに辟易する。
(「ロストワールド/ジュラシック・パーク」のレビューはこちら↓)
https://shingosan.hateblo.jp/entry/2022/07/28/012144
前作では、
サラという女性が、中々の困ったちゃんぶりで、
僕をイライラさせてくれたが、
(サラ・ハーディング↓「あんた、どうかしてるよ」という彼女の行動が原因で、尊い人命が損なわれた)
今回は、
アマンダという女性が、その役割を担っており、
特に前半のいくつかのシーンで、
僕をイライラさせてくれた。
(↓拡声器で息子の名前を叫ぶアマンダ。
「恐竜を刺激するから、大声を出すな!」と、グラント博士に怒られるが、案の定、恐竜登場)
さて、今作のツッコミどころであるが、
一個一個あげていくとキリがないので、
その多くは割愛させてもらうが、
個人的に最大のツッコミどころは、
島で行方不明になったアマンダの息子エリックが、
8週間も、恐竜だらけの島で、一人で生き延びていたことである。
いや、どう考えても無理があるだろう(笑)。
まあ、この息子を殺してしまうと、
今作のストーリーが成り立たないので、
そこは百歩譲って許すとしても、
パラグライダーで森のど真ん中に不時着した割には、特に大した怪我もしてなく、
何を食っていたのかは知らないが、
体力も有り余るほどにピンピンしていて、
いつ助けが来るかどうかもわからない状況で、精神的にも、さほどやられていない様子というのは、
奇跡にも程があると思うのだが・・・。
基本的には、
ハリウッドの家族向け娯楽映画としてお決まりの、
「ピンチになっても、ギリギリのところで都合よく回避してしまう」描写が、
いたるところに点在している。
それはそれで「(ハリウッドに限らず世界中の)アクション系映画の王道パターン」
なので、別に良いのだが、
それにしても、
グラント博士とエリックが、
恐竜避けの防護フェンス越しに、
エリックの両親たちと再会できたところに、
スピノサウルスという肉食恐竜がやってきて、
フェンス沿いに逃げるシーンについては、
「フェンスの途中に、ちょうど人が入れるほどの、いい感じのサイズの穴が空いていて」、
そのあまりの都合の良さ加減に、
思わず失笑してしまった。
逃げ切るにしても、
もうちょっとアイデアを凝らしたものを見せて欲しいものである。
グラント博士の助手のビリーが、
プテラノドンに襲われて、
激流の川に流されていったものの、
最後になぜかちゃっかり生きているのも、
あまりにも都合がいい。
見た人ならわかると思うが、
何匹かのプテラノドンにつつかれながら、
かなりの勢いで流れている川に流されるのだ。
どうも最終的に、
軍に助けられた感じであったが(そのあたりを描いたシーンは全くない。あっても良かったのに)、
いやいや、あんなの、早々に溺れ死ぬか、
プテラノドンに食いちぎられて死ぬやろ・・・。
あとは、最終盤でグラント博士が、
ある「音」を鳴らして、
ヴェロキラプトルを追い払うシーンも謎・・・
というか説明不足である。
あの音が結局、
ラプトルの習性として何を意味していたのか、何の説明もなし。
どうしてラプトルたちが、博士たちを襲わずに去って行ったのか、
ちょっとくらい納得のいく説明があってもいいものだが、
苦し紛れにイチかバチか試してみたら、
理由はよくわからないが、ラプトルがどこかに行ってくれた・・・という、
これまた、あまりにも都合の良すぎる危機回避である。
おそらく、あれは、
ラプトルたちが、グラント博士の出した音を、自分達の仲間の鳴き声と思ったので、
結果的に、グラント博士たちのことを「敵ではない」と解釈した・・・
という風に、
映画を見た多くの人たちは解釈できるのだろうが、
僕としては、あのシーンで
「ちゃんとした学者としての説明があると、グラント博士の存在意義も際立つのに」と、
博士の人物像を描く上で、
ここは非常にもったいない事をしているな、
と痛切に思ったわけである。
・・・とまあ、最初の方でも書いたように、
今作は、この他にも、とにかくツッコミどころだらけなのだが、
それらをいちいち書き連ねるのも、
なんだか面倒くさいので(笑)、
自分的に特に気になった代表的なものを挙げさせていただいた。
今作の僕の評価は、100点満点で、49点。
90分程度の短めの上映時間で、
前作よりはテンポはいいと思うが、
やはり初代作の偉大さには遠く及ばない。
ひとまず今作に関しては、
ツッコミ部分以外に、語りたいと思わせる魅力的な要素が、
僕の頭に特に思い浮かばず、
「ひたすらに都合良く、恐竜から逃げれただけの映画」であった。
という事で、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。