8月9日、なんばパークスシネマにて、
「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」を鑑賞。
2022年公開。
製作国はアメリカ。
いきなり私事で恐縮だが、
先日の記事でもご報告したように、
この映画を見終わった約6時間後、
夜の8時あたりから発熱の症状が始まって、
翌日、検査したところ、新型コロナウイルスの陽性反応が明らかになった。
この映画を見ていた午前中から昼間にかけての時間は、
体調も良好、発熱もしていなかった事を、
誤解を生みたくないので、念のため強調しておきたい。
というわけで、今作品についてだが、
ジュラシックシリーズ第6作目であり、
この作品が最終章である。
前作「ジュラシック・ワールド/炎の王国」の最後のシーンで、
メイジーという少女が取った、
(僕的には)ありえない行動によって様変わりしてしまった世界を描く。
見に行く前、
Yahoo!映画でのレビューの平均得点があまり芳しくない事に懸念を抱いていたが、
実際に作品を見たところ、
まさにその通りであった。
感想は、一言で言うと「長い」である。
上映時間は2時間半弱と、
すでに物理的に長いのであるが、
前半の特に退屈な、
まるでスパイ映画のような展開には閉口した(スパイものが苦手とか嫌い、という意味ではない)。
「いや、俺はジュラシックシリーズにおいては、こういうのを見たいわけじゃないんだけど・・・」
という気持ちになったし、
最終回ということで、
監督の気合が入りすぎた(知らんけど)のが裏目に出たのか、
作品全体について、僕が抱いた印象としては、
「色々詰め込みすぎて、結果、薄味かつ冗長な展開になってしまった」
という感じだ。
遺伝子操作されたイナゴ、
恐竜を管理する会社の思惑、
恐竜の闇取引市場への潜入、
メイジーの出生の背景、
久しぶりのグラント博士とサトラー博士の復帰・・・などなど、
この1本の中に様々な要素があり、
こうなってくると状況説明、背景説明に要するシーンが増えてくるのは必然である。
記念すべき第1作目「ジュラシック・パーク」は、
エンジンがかかり出したら、
途中、ブラキオサウルスと戯れるという休憩パートがあったものの、
最後まで余計な説明要素が介入しない
「ノンストップホラーアクション展開」であったので、
まさに作品に没頭する感覚で鑑賞したものだ。
2015年公開の「ジュラシック・ワールド」でも、
原点回帰的に、一作目に通ずるストーリー自体のシンプルさが復活していて、
僕としても、そこそこ楽しめたわけである。
(「ジュラシック・ワールド」レビューはこちら↓)
https://shingosan.hateblo.jp/entry/2022/08/01/171222
僕としては、
あの巨大イナゴの要素か、
スパイ映画的展開につながる恐竜の闇取引要素のどちらかを取り払っていたら(個人的には闇取引の方がいらん)、
もう少し上映時間も短くできて、
引き締まった作品にできたかも、と思ったりしたのだが、
今さらこんな事を言っても仕方がない。
初期のメンバーを復活させるのは、
懐かしい気分にさせてくれて良いとしても、
初代作のワンシーンを思い起こさせる、
いわゆるオマージュと言えるいくつかのシーンについては、
どのシーンについても、
今回、僕の目には、もはやセルフパロディのようにしか映らず、
あまり好意的には受け取れなかった。
まあ、このあたりを好意的に受け取れなかった根本的理由は、
結局のところ「作品全体として、面白いと思わなかった」からだろう。
残念ながら今作は、
「見てて退屈してくる」という意味でも、
「人間社会に恐竜が介入してくる」という意味でも、
2作目の「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」の作風にどこか通ずるものを感じる(見比べたら、全然似てないけど)。
(「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」レビューはこちら↓)
https://shingosan.hateblo.jp/entry/2022/07/28/012144
初代作から30年近い時を経てたどり着いたシリーズ最終作であるが、
「長い」という言葉以外に、
語りたいと思わせるものがない作品となってしまったことに、
一抹の寂しさを覚える。
要となるアクションシーンも、
アイデア枯れが露呈しており(それなりに楽しめるシーンはもちろんあった)、
それに加えて冗長なストーリーを見せられるので、
Yahoo!映画での中途半端な平均評価点数も納得である。
僕の評価は100点満点で、45点。
今回は、このあたりで切り上げることにするが、
これは僕自身が病み上がりで、
集中力が持続しないから、とかではなく、
本当に語りたいと思うものが、
この作品には何もないからである。
振り返ると、このシリーズは、
前々作「ジュラシック・ワールド」で終わらせるべきであったと、
つくづく思った次第。
という事で、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。