シンゴさんの、ふとしたつぶやき。

100点満点採点で映画を評価した記事と、あと他愛もない雑談と。

「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」を、「ジュラシックワールド/新たなる支配者」の予習として、26年ぶりに鑑賞。今見ても、やっぱり面白くない。

 

7月26日、

自宅で「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」を鑑賞。

 

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1997年公開。

製作国はアメリカ。

 

1993年に公開され、

世界的メガヒットを記録した「ジュラシック・パーク」の続編。

監督は前作に引き続き、スティーブン・スピルバーグ

 

この作品を見たのは今から26年前、

僕が20歳の頃で、

当時、大阪の千日前にある「千日前セントラル」という劇場(今はもうない)で見たのだが、

「あまり面白くなかった」という印象だけが強く残っており、

最後の方で、

ティラノサウルスアメリカ本土に上陸して、

街中で暴れ回ること以外は、

内容の大部分を忘れてしまっていた。

 

というわけで今回も、

ジュラシック・パーク」と同様に、

29日から公開される

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」の予習のために、

今作を久しぶりに見てみたら、

「あ〜、そういえば、こんなシーンあったな〜」と、

随分懐かしい気持ちにもなったのだが、

同時に、やはりこう思った。

 

「うん、やっぱ、おもろないな、コレ」と(笑)。

 

内容の大部分を忘れていたのは、

結局のところ、

「面白くなかった」からである。

 

ここから書く感想は全て、

2022年の今の僕が見た上での感想だが、

まず冒頭から、なんだかんだあって、

最初にティラノサウルスが登場して、

ようやく、それなりに面白いと言えるシーンに辿り着くまでが、

中々に退屈だし、長い。

 

そして、その長い前置きを経て、

前半のハイライトと言える、

崖から落ちるトレーラーのシーンがやってくるのだが、

今回見直して思ったのは、

結局、このシーンが「前半のハイライト」というよりも、

個人的には「全体通してのハイライト」だった、

という事である。

 

その後、

島にいる全員がティラノサウルスに追いかけられたりするシーンや、

街でティラノサウルスが大暴れするシーンも、

まあ、つまらない事はないが(いや、街で暴れるシーンは、やっぱりつまらないかも)、

前作が醸し出していた絶妙な緊張感に比べると、

かなり大味な印象を受ける。

 

主人公のマルコム博士の娘が、

鉄棒の技で恐竜をノックアウトするシーンも、

中途半端に笑いを取りにいったような印象を受けてしまい、

「なんだかなあ」という感じ。

 

今作の最大のツッコミ要素は、

マルコム博士の恋人で、

生物学者である、サラという女性の行動にある。

 

(↓サラ。演じるのはジュリアン・ムーア

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サラは、導入部からして、

恐竜たちの住む危険な島に、一人で出かけていったり、

ステゴサウルスの子供に近づきすぎた結果、

親ステゴサウルスに襲われたりと、

この時点でまわりの人間に結構な迷惑をかけている。

 

そのサラが、

足を怪我したティラノサウルスの子供を、

トレーラーまで運ぶよう指示して、

治療しようとするのだが、

この行動の意味がわからない。

 

そんなことをすれば、

親ティラノが子供の匂いを嗅ぎ付けてやってくるのは、

学者としてわかっていたはずだ。

 

このサラのせいで、仲間の一人である

せんだみつお似のエディ」が、

2頭のティラノサウルスに食いちぎられてしまうのである。

 

このシーンは悲しかった。

 

(↓エディ。彼が死んだ時、僕は「せんだみつおを殺すな!」と、心の中で叫んだ)

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(ちなみに、「せんだみつお」を知らない若い人のために。この人が、せんだみつおです。似てるよね?↓)

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その後もサラは、

自分の着ている衣服に、

子ティラノの血液を付着させたまま行動したので、

これも親ティラノを呼び寄せてしまい(サラはアホなの?)、

結果、みんなしてティラノサウルスと鬼ごっこをする羽目になってしまう。

 

そんな大いなる「何やってんだ?」な、

割と憤りを感じるレベルのツッコミ要素があるので、

今作を見た世間の多くの人と同様、

やはり僕も、この作品には厳しい評価をつけざるを得ないわけである。

 

今作に対する僕の評価は、

100点満点で、45点。

 

「続編は、最初の作品の衝撃を超えることはできない」

という法則に、見事なほど当てはまる作品だと思う。

 

これは僕の勝手な推測だが、

スピルバーグは、

この作品に熱を持って取り組んでいたとは、

明らかに思えないのである。

 

もちろん、適当にやっていたわけではなく、

「仕事」としてそれなりに真面目にやっていたとは思うが、

一作目の情熱と同じくらいの情熱を持って、

この作品を作ったとは、

僕にはどうしても思えないのだ。

 

野球に例えると、

いつも試合終盤の大事な1イニングだけを任されているリリーフ投手が、

素晴らしい投球内容で打者3人を打ち取り、

良い気分でベンチに帰ったものの、

監督もしくはコーチから、

「球数も少なかったし、もう1イニング行ってくれへんか?」と、

「イニングまたぎ」を頼まれて、

本人としては「今日はやりきった」と思っていたのに、

渋々、次の回もマウンドに上がったら、

案の定打たれた、

といった感じか(どんな例えだ。ちなみにこれは「野球あるある」です)。

 

スピルバーグ的には、

ジュラシック・パーク」の初代作の完成で、

「俺はやったぞ」感があったのに、

映画会社から、

「儲かるから、もう1本お願い!」となって、

渋々引き受けたような気がしてならない(まあ知らんけどね)。

 

ティラノサウルスを乗せた船が、

制御不能となり、港に突っ込むシーンを見た時は、

数あるハリウッド映画作品の中でも、

ピカイチの「失敗続編」として知られる

「スピード2」を思い出した。

 

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キアヌ・リーブス主演で大ヒットした

名作「スピード」の続編であるが、

「前作と比べて、全くもってスピード感がない駄作」として、

違う意味で、かなり話題になったダメ映画である。

 

この「ロストワールドジュラシック・パーク」と、

「スピード2」のおかげで、

僕の中に、

「港に船が突っ込む映画は駄作」というイメージが、確実に刷り込まれた。

 

今後、世の映画監督たちは、

どうか港に船を突っ込ませないでいただきたい(どんな結論だよ)。

 

という事で、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。