7月31日、自宅で「ジュラシック・ワールド」を鑑賞。
2015年公開。
製作国はアメリカ。
前作「ジュラシック・パークⅢ」から14年を経て作られた、
ジュラシックシリーズ第4弾である。
自身としては初鑑賞。
かつて恐竜の管理を制御できなくなり、
大事故を発生させたジュラシック・パークの惨劇から20数年。
恐竜の住む島は、
経営陣も刷新して「ジュラシック・ワールド」というテーマパークに変貌。
1日2万人もの来場者を集める超人気施設となっていたが、
そこでも「やっぱり恐竜、脱走しちゃいました」となってしまい、大パニックに・・・
というお決まりの展開である。
今作の目玉となる恐竜は、
「インドミナス・レックス」。
「インドミナス」とはラテン語で、
「獰猛で、制御不能」といった意味が込められており、
今作では、ひとまず「最強の」という日本語があてられている。
このインドミナス・レックスは、
かつての地球で、自然種として発生していた
生物ではなく、
人間の遺伝子操作によって生み出された新種である。
この極めて獰猛ではあるが、同時に頭も良い、
最強の恐竜インドミナス・レックスが、
檻(というか分厚いコンクリートに覆われた隔離壁)から脱走して、
人間たちに襲いかかるのだ。
というわけで、
ざっくりと感想を述べていくが、
今作も、今までのシリーズ作品がそうであったように、
ツッコミどころには事欠かない。
前回の記事の「ジュラシック・パークⅢ」や、
前々回の「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」ほど酷くはないと思うが、
それでもやはり色々と、めちゃくちゃである。
(「ジュラシック・パークⅢ」レビューはこちら↓)
https://shingosan.hateblo.jp/entry/2022/07/30/233935
(「ロストワールド/ジュラシック・パーク」レビューはこちら↓)
https://shingosan.hateblo.jp/entry/2022/07/28/012144
まず、インドミナス・レックス脱走後、
パーク内全域に全員避難のアナウンスが流れているにも関わらず、
それを無視して、立ち入り禁止区域に入って行った、ザックとグレイの主人公兄弟。
(↓右が兄のザック。左が弟のグレイ)
案の定、インドミナス・レックスと出くわし、
追いかけられる羽目になるのだが、
これは、禁止区域に入る前に「戻ろうよ」と言った弟の忠告を無視した兄貴が、
完全に悪い。
しかしながら、兄ザックは、
「俺が悪かった。俺のせいで、こんなことに・・・」という、
反省の弁や態度を、終始1ミリも見せず、
これには正直言って、「なんだかな」という感じである。
そして、そんな兄弟を、
クリス・プラット演じる恐竜の飼育員で、
元軍人であるオーウェンと、
パークの運営責任者クレアが、
2人だけで行動して兄弟を探しに行く、
というシチュエーションも、
常識的に考えてあり得ない。
(↓左がオーウェン。右がクレア)
ある程度、恐竜の習性がわかっている、
軍隊上がりの屈強な飼育員ならまだしも、
片一方は、武器の扱いもままならない管理者である。
行方不明になった兄弟の叔母という立場で、
責任を感じているのはわかるが、
彼女が命を落としてしまっては、元も子もない(結果的に生き残るが)。
普段から施設や従業員を管理し、
さまざまな役職を担っている立場の人間なのだから、
本来は、コントロールルームから指揮するのが妥当な役割である。
そこに加えて今度は、
このパークのオーナーが、自分でヘリコプターを操縦して、
恐竜退治に出向くのも「何でだよ?」である。
これもクレアと同様、
この騒動の後に待っている諸々の補償や、
裁判云々などを考えると、
「いや、あんたは大人しくしてろ」という立場である。
しかも、このオーナー、
ヘリの免許については、まだ「取得予定」の段階なのだ。
そんな人間の操縦する、
軍用でもなんでもない「一般用ヘリコプター」に、
機関銃を装備したセキュリティの人間を乗せて、
恐竜を退治しようとするという、この姿勢。
もうみんなパニックになっているのか、
やっていることが無茶苦茶である(笑)。
「味方として」使おうとする、
かなり荒唐無稽でギャンブルな作戦についても、
結局、ラプトルが元来持つ動物の本能の方が勝ってしまって、
逆に人間たちが襲われる羽目になり、
「言わんこっちゃない」というカオスぶりだし、
とにかく「このパーク、緊急事態発生時のマニュアル、何にも作成しとらんやろ」
という、グダグダぶりである。
あとは、
オーウェンとクレアが、
変なタイミングでキスするのも、
ハリウッド大衆エンタメ映画の悪いクセで、
「は?お前ら、こんな時に何しとん?」となったし、
最初にパークに兄弟を出迎えたクレアの秘書、
ザラの死に方は、あまりに悲惨。
「えー・・・、せめてこの人は、殺してあげんとってよ・・・」と思った。
というわけで今回も、
このシリーズの最新作「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」の予習として、
今作を見たわけだが、
僕の評価は100点満点で、70点。
2015年の映画ということで、
前3作に比べると映像表現は格段に進化しており、
恐竜の肌の質感や動きは、おおむね素晴らしい出来であると思う。
今回、書き連ねた数々のツッコミどころも、
「なんだかなあ」と思いつつも、
実のところ、同時にそれも込みで、楽しんでいたりする(楽しんでるんかい笑)。
インドミナス・レックスを倒すための最終手段として、
「そいつを投入するか」という展開も良かったし(発煙筒の演出は、初代作のオマージュか)、
意外にも最終的な決着が「ヤツ」によってつけられたのも、
「生物の世界の厳しさ」を思い知らせてくれる感じで、まあ良かったと思う。
最新作までの予習は、残りあと1本、
「ジュラシック・ワールド/炎の王国」である。
どうも現時点では、
最新作の評価が芳しくないようだが(Yahoo!映画レビューの平均点は、この記事を執筆している現時点で3.4点。これは間違いなく駄作の匂いが漂う)、
ここまで来たら、もう見るしかない。
(↓600件を超えるレビューで、3点台前半は、もう多分アカン)
まあ、つまらなかったら、このブログで、
どこがどうダメなのかを書くまでだ。
僕にとっては、
つまらなかった映画も全てブログのネタにできるので、
「見て損した」という事は、基本的にないのである。
という事で、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。