本屋で「今日は何を読もうかな?」とぶらついていたら、スポーツコーナーで平積みになっていたコレが目についたので読んでみた。
元阪神タイガース外野手の横田慎太郎さんの本。
志半ばにして脳腫瘍という大病を患い、病気を克服したものの、2019年、24歳という若さで、惜しまれつつ引退した彼の闘病記とも自伝とも云える一冊。
ほぼ全編にわたって、涙なくしては読めない。
人生をかけて何か一つのものに打ち込んできた人間が病気によって、その道を断たざるを得ない葛藤、苦しさがストレートに伝わってくるとともに、
ひたむきに努力をやめなかった人間には、人智を超えたような力が、必ず大きな贈り物を用意してくれる、という実例を示してくれる素晴らしい本。
ほぼ全ての阪神ファンが、「糸井二世」と形容され(「天然」なキャラと発言も糸井譲りだ)、類い稀なポテンシャルを秘めた彼の将来に期待していたと思う。
それだけに彼の病状が世間に発表された時は、ほぼ全ての阪神ファンが大きなショックを受けただろう。
この本は、阪神ファンなら、野球ファンなら是非とも読んでほしい・・・どころか「必読」と言いたいくらいだ。
横田さんがいつかまた、何らかの形で、タイガースのユニフォームに袖を通せる日が来ることを願っている。