100点満点で、73点。
※あからさまなネタバレはしていませんが、それに近い書き方をしているので未見の方はご注意。
2021年の秋に公開されたPART1から、約2年半近くを経て、ついにPART2が公開された。
原作を読んだことがないので、PART2はどんな展開になるのだろうと、公開前から密かに楽しみにしていたが、
結論から言うと、内容がどうこうよりもまず、「え?これ、まだ続くん?」である(笑)。
そう、てっきり2部作で完結すると勝手に思っていたが、どう見ても今作の終わり方は、
「これにて一件落着!」ではない。
エンドロールの最後まで見た上で、3作目に続くという明確な告知は無かったものの、
1と2を合わせても、「これ、まだ序盤なんじゃねえか?」と思わせるほどの「これから本番やで感」満載のラストシーンには少々面食らったというか、
「あー、これ、また2年後か3年後かに3時間くらいの尺で見なあかんのか・・・」と、
正直なところ「しんど・・・」と思ってしまったわけである。
シナリオ的な話をすると、最後の方の戦闘シーンが意外に淡白で、個人的に物足りなさを感じたが、全体を通して基本的にケチの付けどころは無いと思う。
ティモシー・シャラメ演じる主人公ポールの血筋の秘密や、ラストシーンにおけるまさかの意思表明には「え?マジか」となったが、
他の部分においては、まさに王道のSF大河ドラマの展開という感じで(そりゃそうだ。なんせこの話の原作は1965年発表で、あのスターウォーズも、このデューンからインスピレーションを受けたと言われているのだから、王道以外の何物でもないのは至極当然であろう)、
結局のところ、この映画の評価を分けるものは、こういった重厚長大なSF作品を「好きか嫌いか」という事と(まあはっきり言って、独自の専門用語も満載で、取っ付きにくい作品ではあると思う)、「この上映時間の長さをどう感じるか」だろう。
僕はそんなにダレる事は無かったが、かと言って「あっという間の2時間50分弱」というわけでもなく、やはり今回も少々長くは感じた(しかし前作ほどではない)。
視覚効果に関しては、前作を見た事で目が慣れたせいもあって、
2作目ならではの新鮮な驚きというものは無かったが、相変わらず本当に素晴らしいし、衣装や造形物のデザインもこれまた最高にセンスが良いと思った。
個人的には引き込まれる作品ではあるのだが、劇場で3時間座り続けて見るのは、疲れないと言えば嘘になる。
もうこういった長編作品は、映画に迫る規模の予算を掛けた連続ドラマの方が向いているような気もするのだが(家で見るなら自分の好きなタイミングでトイレに行けるしね)、
やはりそのあたりは、映画制作だからこそ予算も沢山出るのだろうし、劇場の大スクリーンならではの迫力等も考えると、
作り手としては、映画として制作する方が理に適っているのだろう。
何はともあれ、次もいつになるかわからないが、PART3を首を長くして待つとしよう。