100点満点で、69点。
地震にしてはあまりにも巨大すぎる、
巨大隕石でも落ちてきたのか?と思わせるような災害に見舞われた韓国の地で、
奇跡的に倒壊を免れた、たった一棟のアパート(日本でいうところの「マンション」に相当する規模の建築物だが、韓国では、これらの建物を「アパート」と呼ぶようだ)。
警察や軍隊の救助も全く来ない中、
アパートの住民達による相互扶助の生活が開始されるのだが・・・というあらすじ。
物語の冒頭から、唐突に謎の災害が発生し、
その災害が何なのかは、最初から最後まで一切の説明がない。
地震のように、まず地面がグラグラと揺れて、ほどなく地面が割れて・・・とかではなく、
大地全体が津波化したような感じでモリモリと盛り上がり、
あらゆる建物や道路が満遍なく破壊されていく様子は、
先ほども書いたように、まさに巨大隕石が衝突したのか?というレベルで、
韓国どころか、全世界レベルで壊滅したんじゃないか?と思わせる、凄まじい災害なのだ。
もちろん、そんな壊滅的状況であるので、
テレビ及びラジオ放送や、ネットも機能していないだろうから、
そこからの情報を頼りにするような描写もなく、
生き残った人間たちは、道標もない状態で、ただただ生きることだけに専念しなければならなくなる。
極寒の季節の中、アパートの住民たちは自治組織を立ち上げ、限られた量の食料、水を分け合うかたちで生活し始めるのだが、
徐々に歯車が狂い始める。
とにかく悲惨、悲惨、そして悲惨な展開が目白押しの、
最初から最後まで、ほぼ救い無しの作品。
人間の持つ嫌な部分、極限に追い込まれた人間たちのむきだしの本性を、これでもかと見せつけられる。
人によっては、「ああ、なんか今日は、本当に嫌な映画を見てしまったなあ」という気持ちにもなるだろうし、
実のところ、僕もその一人なのだが、
最初から最後まで退屈せずに見れたという点では、個人的にかなり優れた作品であると思った。