※今回紹介する2本のレビューにはネタバレが含まれています。
あと、ドラマ「ブレイキング・バッド」のネタバレも少し含んでいますので、未見の方はご注意ください。
まずは「JAWAN/ジャワーン」(ネタバレあり注意)。
100点満点で、73点。

一言で言うと、
「みんな、投票する時はよく考えろよ」というメッセージを伝えたい映画。
数多のインド映画に漏れず、
「良くも悪くも上映時間が長め」、
「良くも悪くも演出がクドい(濃い)」、
「良くも悪くもツッコミどころ満載」、
そして「唐突に踊りだす」という、
インド映画あるあるが詰まった一本である。
本作は、とにかくインド映画ファンが望むものを余す事なく披露はしているが、
ハリウッド的な、ある意味スタイリッシュな成分が多めで、
個人的には、インド映画としてはちょっと薄味になってしまっているというか、
良くも悪くも欧米チックに洗練されすぎている感があり(特にダンスシーン)、
だいぶ前に見た「RRR」に比べると、
自分はあっちの方が好きかな、と。
でも、この「ジャワーン」もインド映画を見なれていない人が見たら、十分に「濃い」映画だとは思う。
女性専用刑務所で生まれ育った子供が成長して、その刑務所の所長になり、
収監されている女性たちを部下に従え、
ほぼテロ行為な犯罪を仕掛けるも、
それは権力者達の横暴に歯止めをかけるための「世直し行為」であって、
絶対に一般市民の犠牲は出さない・・・という、
「いや、そんなの無理だろ」な設定であり(笑)、
その上、この犯罪行為を主導する刑務所所長が、
テロ対策本部の美人警察官と恋に落ちて結婚するという、
「新婚さんいらっしゃい!」に出演したら、未来永劫に渡って「神回」と認定されるであろう無茶苦茶な展開なのだが(笑)、
このアイデアをもってして、ちゃんとした脚本を組み立てられているのが、
この映画(というかインド映画)のスゴいところではある。
ただ何度も言うが、ほぼ全編ツッコミどころだらけ(笑)。
まあ好きか嫌いかで言ったら嫌いじゃないし、
3時間近くもありながら飽きる事なく楽しめたので、それなりに良かった。
続いて、「エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE」(ネタバレあり注意。「ブレイキング・バッド」のネタバレもあります)。
100点満点で、62点。

NETFLIXオリジナルドラマで、
「史上最高の傑作ドラマ」との呼び声も高い「ブレイキング・バッド」に登場する主人公の1人、ジェシー・ピンクマンのその後の物語。
はっきり言って、
これは「ブレイキング・バッド」を見ていない人が見ても何がなんだかよく分からないし、
ほぼ楽しめないであろう1本である。
で、超絶今ごろ感がありつつも、
「ブレイキング・バッド」本編を最近になって全シーズン視聴した予備知識ホヤホヤ状態の僕が見ても、
正直、ドラマ本編ほどに面白い、という事はなかった。
まあドキドキするシーンはいくつかあったけど。
ちなみに、ドラマの方はめちゃくちゃ面白かった。
予想を遥かに超えてくる展開が目白押しの、とんでもねえ脚本のドラマである。

で、話を「エルカミーノ」に戻すと、
これを見ていてちょっと残念だったというか、
いや、かなり残念だったのは、
「ブレイキング・バッド」本編の終盤に登場する、
トッドという名のサイコパスな青年がいるのだが、
この人がドラマ出演時と比べて、看過できないレベルでお太りになられていた事。
というのも、この「エルカミーノ」の話の大半は、
時間軸的に「痩せている時のトッド」が登場している最中のエピソードが中心になっており、
その普通体型の人が、1日とか2日とかの割と短い時間枠内で急に太るのは科学的に有り得ないわけで・・・(苦笑)。
ドラマが終了してから何年後かに出演者たちを再結集させ、撮影を開始したら、
世の中諸行無常なので、
その数年の間に誰かしら太ったり痩せたりなんかはありますよね・・・という事なのだが、
登場した瞬間、「え・・・?お前、トッドよな?」と、
カップラーメンを食いながら見ていた箸の動きが止まるレベルで太っていたのは、
ちょっとまあ、びっくりはした。
よく調べていないので、
もしかして病気とか何らかの薬の副作用とかで太ったとしたなら、
ここに書いてある事は失礼極まりないし、謝らないといけないが、
まあでも、トッドが太っていなかったら、もう少し映画の内容に入り込めて、
得点も3点くらい上がったかもしれないので(たったの3点かい)、
ここは極めて惜しいポイントではあった。
というわけで、今回の映画レビューはここまで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。