「ツイスターズ」を観賞。
100点満点で、77点。
※今記事には映画冒頭シーンのネタバレがあります。
未見の方はご注意。
公開前の予告編を見た時に、
「こりゃまた、ハリウッドお得意の巨大資金投入型災害パニック系バカ映画(←形容が長い)かな?」と高をくくっていたのだが、
実際に見ると、僕の印象では案外そうでもなく、
けっこうシリアスな人間ドラマも含んでいて、
結論から言うと中々に見応えのある作品であった。
今作は、1996年公開の竜巻映画「ツイスター」の続編という位置づけで制作が開始されたらしいのだが、
僕が今回見た印象では、「続編?ではないよね」という感じである。
ヤン・デ・ボン監督の「ツイスター」は、今から28年前の作品で、
個人的にはあまり面白くなかったからなのか、ほとんどその内容を覚えていないし、
別に覚えていなくても、
この「ツイスターズ」を見る分には何の支障もなかったので、
これから見る人は、1996年の「ツイスター」を見て予習する必要はない、と断言できる。
オープニングがけっこうインパクトが強いというか、
その内容からして、こういう言い方が適切かどうかは分からないが、
「映画的にはツカミはOK」という始まり方であった。
竜巻を消すという実験を前にして、
興奮し、ハシャいでいる学生を見て、
「あー、これはコイツら、絶対死ぬパターンやん・・・」と思っていたら、
案の定、悲惨な事になってしまうという、
こういうタイプの映画のお約束な始まり方ではあったが、
そうと分かっていても、割とインパクトのあるオープニングであった。
で、そこから時を経て、ニューヨークの気象センターみたいなところで働いている主人公の女性が、
ひょんなことから故郷のオクラホマ州に出向いて、
「竜巻チェイサー(追跡者)」と呼ばれている命知らずな男と共に巨大竜巻を打ち消す作業に乗り出す・・・という、
字面だけ見るとかなりおバカな内容なのだが、
先ほども述べた事を繰り返させてもらうと、
思った以上に真面目というか、地に足のついたしっかりした作りで(←これは映画の中の「ある部分」になぞらえてます)、
最後の方なんて、泣くような類のものではないが、割と感動してしまった。
僕としては、「予想外の面白さ!」とまでは行かないまでも、
見て損はない、と言える佳作だった。
それにしても、実際どれくらいの頻度で竜巻の被害が出るのか、調べてはいないので詳しくは分からないが、
オクラホマ州という場所は大変なところだなと、この映画を見て思った。
まあこんなことを言うと、
アメリカ人に「日本も地震大国じゃないか」と言われるだろうし、
それについては、「確かに」としか返せないのだが。