「ショーシャンクの空に」は、
僕が今まで見た映画の中でも、
1、2を争う「ベスト中のベスト」と言いたくなる、珠玉の名作であると思う。
僕に限らず、
「あれがナンバー1」と言う人は、多くいらっしゃるだろう。
この映画を初めて見たのは、
もう二十数年前だが、
自分としては、ほぼ100点満点に近い、といえる出来に、
当時、大いなる感動を覚えたものだ。
そんな「ショーシャンクの空に」であるが、
一つだけ、いまだにどうしても引っかかる、というか、
「あれって、どうしたの?」という部分がある。
もう作品の古さから考えて、
さらに今日(5月20日)、テレビで放送したことから考えても、
ネタバレ前提で書いても構わないと思うので、具体的に書くが、
それは、
主人公アンディ(ティム・ロビンス)が脱獄のために掘った穴に入った後、
翌朝に、刑務所の所長が、
空になったアンディの監房に入るシーンである。
所長は、
アンディが忽然といなくなったことに対して、
「ヤツは屁のように消えた!」と怒り狂い、
やけになって手に掴んだ石(壁を削った破片だったか?)を、
その場に居合わせた刑務官や、
アンディの囚人仲間のレッド(モーガン・フリーマン)に投げつけるのだが、
その時、投げつけた石が、
壁に貼り付けたポスターに当たったところ、
普通なら壁に当たって跳ね返るはずの石が、
ポスターを貫通し、穴が空いてしまうのだ。
要するにそのポスターは、
脱獄のために掘った穴を隠すために貼りつけられていたわけである。
目を丸くして驚く所長が、
穴の空いた箇所に指を突っ込み、
ポスターを手でビリビリと破くと、
アンディが脱獄のために長年掘り続けた穴が露わになる。
この映画の最大のクライマックスシーンの一つであるが、
この場面が、
いまだに僕の中で「あれって、どうやったの?」と引っかかっているのである。
あのポスター。
僕の目には、
アンディが穴に入った後に、
壁に、ピッタリ貼り付けられているようにしか見えないのだが、
一体、アンディは穴に入った後に、
どうやってあんなにピッチリと、
ポスターを壁に貼り付ける事ができたのだろう?
アンディが穴に入った後、
アンディ自身がポスターを壁に貼るのは物理的に不可能である、と僕は思うのだ。
一人用の監房なので、
穴を隠すために、
あとで誰かがポスターをピタッと壁に貼り付けるのも不可能である。
この場合、一人でできる限界は、
ポスターの上の部分(上の辺)だけを壁に貼っておいて、
下の部分は壁に接着せずに
「ペロンペロンと、めくれる」状態だろう。
本当に、あのシーンだけが引っかかる。
僕が何か見逃していたのだろうか?
いまだに謎である。
という事で、
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。