昨日は自宅で「HK/変態仮面」を鑑賞。
2013年公開の日本映画。
正義感は人一倍強いが、
喧嘩はめっぽう弱い高校生・色丞狂介(鈴木亮平)は、
自分を変えようと拳法部に所属し、日々の練習に励んでいた。
そんな狂介のクラスに、
姫野愛子(清水富美加)という女子生徒が転校生としてやってきて、
狂介は愛子に一目惚れしてしまう。
ある日、狂介は学校の帰り道で、
銀行に強盗が立てこもっている現場に遭遇してしまう。
その人質の中には愛子もいて、
愛子たちを助けるべく、一人現場に忍び込んだ狂介。
狂介は、人目につかないロッカールームで、強盗メンバーの一人を倒すことに成功。
人質の救出に来たことがバレないように、
そのメンバーに変装して、
立てこもり現場に乗り込もうとした狂介だったが、
あろうことか、
狂介が頭に被ったものは、強盗犯の覆面ではなく、
ロッカーからこぼれ落ちたパンティーだった。
覆面ではなく、パンティーを被ったことに慌てふためく狂介。
すぐさまパンティーを取ろうとするが、
今までの人生で感じたことのない「何か」が狂介を突き動かし、
狂介はパンティーを取ることができない。
そしてパンティーを被ったことによって、
狂介の潜在能力は100%引き出され、
正義のヒーロー「変態仮面」が誕生する・・・・
という、あらすじ。
主演を務める鈴木亮平の、まさに体当たりとも言える強烈な扮装と、思い切った演技が、
公開当時、かなり話題になっていた記憶がある。
最近、社会問題や動物保護などを扱った、
「真面目な」映画を立て続けに見ていたので、
次は気分を変えて「思いっきりバカな映画」を見たいと思っていた。
そしてすぐに思い浮かんだのが、
この「HK/変態仮面」である。
公開から約9年の時を経て初めて見たが、
ヒロインを務める清水富美加は、
宗教団体・幸福の科学に出家して、もう芸能界にいなかったり、
ヒロインを務め、
今となっては国民的女優とも言える高畑充希が、
「スカートをめくられそうになるテレビリポーター」として、
ほんのチョイ役で出ていたりと、
色々と感慨深いものがある。
僕は原作の漫画を読んだことがないので、
原作と比べてどうこう、という評価はできないのだが、
一本の映画としては、まあまあ悪くなかったと思う。
のっけからの片瀬那奈のSMの女王様ぶりには笑わずにはいられないし、
変態仮面誕生の瞬間と、
立てこもり犯との戦いには、画面の前でひとり爆笑した。
公開当時、海外でもかなりウケたようだ。
(画像が掲載されているニュース記事のリンクはこちら↓)
https://newyork.keizai.biz/headline/978/
ただ、見続けているうちに目が慣れていくというか、
前半に感じた刺激が後半以降、
普通に感じてきたし、
面白さを感じつつも、見ていて少々疲れを覚えてきた、というのも正直なところ・・・
と言っても、最後の方に炸裂する大技の
あまりのバカさ加減には爆笑してしまったが。
個人的に「映画を見ている」というより、
「長尺のコントを見ている」という感じだった。
映像的には、かなりチープだが、
この「HK/変態仮面」に関しては、
逆にそのチープさが、笑いを増幅させる要素として功を奏していると思う。
途中、変態仮面を倒すために「真面目仮面」や
「さわやか仮面」などの4人の刺客が登場するのだが、
「モーホー仮面」は、LGBTQがクローズアップされている今の時代は、さすがにもうダメだろう。
そう考えると、
9年という月日の変化の大きさを感じ、
これまた感慨深いものがある。
ヒロインの清水富美加は、
芸能界を引退する前の記者会見だかインタビュー、もしくはマスコミに宛てた書簡で、
「とにかく、仕事で要求される内容が嫌で嫌で仕方なかった。
水着になるのも本当に嫌だった」的なことを
告白していたと僕は記憶しているが(間違っていたらごめんなさい)、
ひょっとしてこの映画は、
そんな彼女の繊細なハートに大打撃を与えたのかもしれない。
この作品は、
彼女が「幸福の科学の千眼美子」として生きていく動機を与えた、
かなり大きな原因になったのかもしれない(知らないけど)。
この手の下ネタギャグ系作品は、
男どもの大好物であると思うが、
この突き抜けたバカバカしさは、意外と女性にもウケがいいのではないだろうか。
鈴木亮平の肉体美を見ていたい、という女性ファンもきっと少なくないと思う。
点数としては、前述のように、
あまりの内容の濃さに少し疲れを覚えたので、
100点満点では、70点といったところ。
「変態とは何か?」という哲学をも、
あらためて考えさせてくれた、一筋縄ではいかない作品である。
それにしても、役者の皆さん、本当によくやるよ(笑)。
ある意味とかそんなのではなく、本当に尊敬してしまう。
これをきっちり演じる大人たちって、なんて素敵なんだろう、と。
という事で、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。