シンゴさんの、ふとしたつぶやき。

100点満点採点で映画を評価した記事と、あと他愛もない雑談と。

(内容に関する記述が少々あり)「HK/変態仮面」 面白かったんだけど、変態も一定時間見ていると目が慣れてしまうのである。

 

昨日は自宅で「HK/変態仮面」を鑑賞。

 

f:id:otomiyashintaro:20220304020710j:image

 

2013年公開の日本映画。

 

正義感は人一倍強いが、

喧嘩はめっぽう弱い高校生・色丞狂介(鈴木亮平)は、

自分を変えようと拳法部に所属し、日々の練習に励んでいた。

 

そんな狂介のクラスに、

姫野愛子(清水富美加)という女子生徒が転校生としてやってきて、

狂介は愛子に一目惚れしてしまう。

 

ある日、狂介は学校の帰り道で、

銀行に強盗が立てこもっている現場に遭遇してしまう。

 

その人質の中には愛子もいて、

愛子たちを助けるべく、一人現場に忍び込んだ狂介。

 

狂介は、人目につかないロッカールームで、強盗メンバーの一人を倒すことに成功。

 

人質の救出に来たことがバレないように、

そのメンバーに変装して、

立てこもり現場に乗り込もうとした狂介だったが、

あろうことか、

狂介が頭に被ったものは、強盗犯の覆面ではなく、

ロッカーからこぼれ落ちたパンティーだった。

 

覆面ではなく、パンティーを被ったことに慌てふためく狂介。

 

すぐさまパンティーを取ろうとするが、

今までの人生で感じたことのない「何か」が狂介を突き動かし、

狂介はパンティーを取ることができない。

 

そしてパンティーを被ったことによって、

狂介の潜在能力は100%引き出され、

正義のヒーロー「変態仮面」が誕生する・・・・

という、あらすじ。

 

主演を務める鈴木亮平の、まさに体当たりとも言える強烈な扮装と、思い切った演技が、

公開当時、かなり話題になっていた記憶がある。

 

最近、社会問題や動物保護などを扱った、

「真面目な」映画を立て続けに見ていたので、

次は気分を変えて「思いっきりバカな映画」を見たいと思っていた。

 

そしてすぐに思い浮かんだのが、

この「HK/変態仮面」である。

 

公開から約9年の時を経て初めて見たが、

 

ヒロインを務める清水富美加は、

宗教団体・幸福の科学に出家して、もう芸能界にいなかったり、

 

NHK連続テレビ小説とと姉ちゃん」の

ヒロインを務め、

今となっては国民的女優とも言える高畑充希が、

「スカートをめくられそうになるテレビリポーター」として、

ほんのチョイ役で出ていたりと、

色々と感慨深いものがある。

 

僕は原作の漫画を読んだことがないので、

原作と比べてどうこう、という評価はできないのだが、

一本の映画としては、まあまあ悪くなかったと思う。

 

のっけからの片瀬那奈のSMの女王様ぶりには笑わずにはいられないし、

変態仮面誕生の瞬間と、

立てこもり犯との戦いには、画面の前でひとり爆笑した。

 

公開当時、海外でもかなりウケたようだ。

 

f:id:otomiyashintaro:20220303002424j:image

(画像が掲載されているニュース記事のリンクはこちら↓)

https://newyork.keizai.biz/headline/978/

 

ただ、見続けているうちに目が慣れていくというか、

前半に感じた刺激が後半以降、

普通に感じてきたし、

面白さを感じつつも、見ていて少々疲れを覚えてきた、というのも正直なところ・・・

と言っても、最後の方に炸裂する大技の

あまりのバカさ加減には爆笑してしまったが。

 

個人的に「映画を見ている」というより、

「長尺のコントを見ている」という感じだった。

 

映像的には、かなりチープだが、

この「HK/変態仮面」に関しては、

逆にそのチープさが、笑いを増幅させる要素として功を奏していると思う。

 

途中、変態仮面を倒すために「真面目仮面」や

「さわやか仮面」などの4人の刺客が登場するのだが、

「モーホー仮面」は、LGBTQがクローズアップされている今の時代は、さすがにもうダメだろう。

 

そう考えると、

9年という月日の変化の大きさを感じ、

これまた感慨深いものがある。

 

ヒロインの清水富美加は、

芸能界を引退する前の記者会見だかインタビュー、もしくはマスコミに宛てた書簡で、

「とにかく、仕事で要求される内容が嫌で嫌で仕方なかった。

水着になるのも本当に嫌だった」的なことを

告白していたと僕は記憶しているが(間違っていたらごめんなさい)、

ひょっとしてこの映画は、

そんな彼女の繊細なハートに大打撃を与えたのかもしれない。

 

この作品は、

彼女が「幸福の科学千眼美子」として生きていく動機を与えた、

かなり大きな原因になったのかもしれない(知らないけど)。

 

この手の下ネタギャグ系作品は、

男どもの大好物であると思うが、

この突き抜けたバカバカしさは、意外と女性にもウケがいいのではないだろうか。

 

鈴木亮平の肉体美を見ていたい、という女性ファンもきっと少なくないと思う。

 

点数としては、前述のように、

あまりの内容の濃さに少し疲れを覚えたので、

100点満点では、70点といったところ。

 

「変態とは何か?」という哲学をも、

あらためて考えさせてくれた、一筋縄ではいかない作品である。

 

それにしても、役者の皆さん、本当によくやるよ(笑)。

ある意味とかそんなのではなく、本当に尊敬してしまう。

これをきっちり演じる大人たちって、なんて素敵なんだろう、と。

 

という事で、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。