このタイミングで2012年公開のこの作品を見るということは、
当然、おとといの記事で書いた「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」を見たからである。
「スパイダーマン3」のレビューでも触れていたとおり、僕はこの「アメイジング・スパイダーマン」のシリーズ2作品は未見であり、
おととい「ノー・ウェイ・ホーム」を見終わってすぐに「アメイジング・スパイダーマン」を見てみようと思った。
やっぱりトカゲ男(リザード)と電気男(エレクトロ)の誕生の経緯を知りたくなったので。
で、この「アメイジング・スパイダーマン」シリーズの第1作目の敵はトカゲ男である。
トカゲ男は、コナーズ博士という科学者で、元々主人公ピーター・パーカーのお父さんの同僚。
長らく遺伝子交配技術による人体の強化に関する研究をしていたが、その技術が現実のものとなり、トカゲ男に変貌する。
コナーズ博士が、なぜトカゲ男に変貌せざるを得なかったのかは、ここではネタバレになるので触れない。
しかし、そもそものきっかけはスパイダーマンである主人公ピーター・パーカーに一因がある。
この作品でもピーター・パーカーの行動が大騒動に繋がるし、結果的に自分を苦しめるのである。
悪気はないんだろうけど、結果的に自分で点けた火を自分で消しに行っているスパイダーマン。
どうしたもんかね、と思ったりもする。
ベンおじさんの件も・・・まあ、これ以上は言わないでおこう。
ところで、この作品の評価はサム・ライミ版スパイダーマンや、MCU版のそれと比べてレビューの平均点が低く(昨日の時点でYahoo!映画レビューでは、平均3.44点)、
星一つや二つの酷評も目立つ。
「さぞかし、つまらないんだろうな」と思いつつ見始めたのだが、
これが思ってた割には、僕はそれなりに楽しんで見れた。
サム・ライミ版のものとは打って変わって、作品全体を覆うトーンはシリアスで、どちらかというと暗め。
これ以外のスパイダーマン作品に共通する、ある種の能天気さや華やかさは、ほぼ皆無、と言っていいようなシリアスな空気感が漂う。
僕はこの雰囲気は嫌いではない。
ピーターがスパイダーマンとなっていく変遷も丁寧に描いていると思うし、
各俳優陣の力量もあってか、さほど退屈せずに最後まで見ることができた。
ただ、やっぱりスパイダーマンの作品としては・・・地味やね、これ。
あと脚本が、良く言えば「シンプル」なんだけど、なんだかアクション大作としては、心なしか小ぢんまりしているような感じに見えて、
少し物足りない感はあるかな。
ちなみに、マーベル作品の映画においておなじみの、原作者のスタン・リー氏がチョイ役で出るシーンがこの作品にもあるのだが、
ちょっとこの作品については、あのシーンはひどく余計に思えた。
全体的にシリアスに進んでいたのに、あそこだけ不自然に浮いているように見えて、いつもなら好意的に見れるリー氏のお茶目な姿も、
この作品においては「ああ、別に要らんかったなあ」と思ってしまった。
点数だが、
僕の評価としては100点満点で、79点か80点くらいはあってもいいんじゃないの?という感じ。
一本の映画としては、そこまで酷評されるほどのものかな?と思った。
しっかりと作ってるなあ、と思ったし。
やっぱりあれかな?
サム・ライミのスパイダーマンが好きな人の多くは、リブートしたこの作品における、あまりの雰囲気の変わり様に拒否反応が出てしまった、というところなのかな?
スパイダーマン3の記事でも似たようなニュアンスの事を書いたが、
逆にこの作品を好きな人は、サム・ライミ版が好きな人以上にMCU版のスパイダーマンには我慢ならない、という人がいるかもしれない。
いや、いるだろう確実に。
「あんな、ガキにもほどがあるスパイダーマン、大嫌い!」という感じで。
まあ、このあたりは人によって好き好きだろう。
というわけで、次は「アメイジング・スパイダーマン2」を見るとします。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。