昨日は自宅で「スパイダーマン3」を鑑賞。
現在、全国の映画館で絶賛上映中の
「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」を
12日の水曜日に見に行く予定なのだが、
あれの予告編を見た時、サム・ライミ監督の撮ったスパイダーマンに登場してきた敵キャラが登場していたので、
「これはもしかして、過去作を見ておいたほうがより楽しめるってヤツ?」と思い、
予備知識をつけるために2007年公開の
「スパイダーマン3」を見る事にした。
自分の記憶では、僕はサム・ライミのスパイダーマンシリーズは、1は確実に見ていて、2は見たような気がしていて(笑)、3は確実に見ていなかったので、とりあえず今回は3を見てみたのである。
2は見たかなあ?
見たような気がするのだが。
あの鉄の触手が背中からウワーと出る悪役と電車かなんかで対決してなかったっけ?(違う?)
あそこのシーンがかなり面白かったような記憶があるのだが(と言ってもおぼろげ)。
いまいち覚えていない。
で、今回しっかりと見させてもらった「スパイダーマン3」だが、
うーん・・・正直イマイチ。
まず言いたいのは、なんだか色んな要素を詰め込みすぎだと思った。
サンドマン(砂男)、隕石と共に宇宙からやってきた寄生生物、
親友ハリー・オズボーン(ニ代目グリーンゴブリン)との対決・・・に加え、
主人公ピーター(スパイダーマン)の奇行、
恋人MJとのすれ違い・・・などなど、見せ所をたくさん用意しているものの、
そのてんこ盛りの物語が、僕にとっては、逆に集中力を分散させる要因となってしまったような気がする。
アクションシーンは、今見てもまあまあそれなりに面白いと思うが(と言っても、僕的にはMCUのスパイダーマンシリーズの方が上だが。ま、ここは技術の進歩もあるし仕方ないと思う)、
やっぱり、それ以外のストーリーの部分においての中だるみがキツかった。
特に、ピーターが黒い寄生生物に乗っ取られて、気持ちが大きくなり、おかしな行動を起こしていく一連のシーンはとにかく退屈だった。
「そんな余興はさっさと終わらせてくれ」という気持ちで見ていたが、
やはりこのあたりの中だるみが、僕にとってかなりのマイナスになっている。
あとは、こういうエンタメ映画は、何かと「ツッコミどころ」が多いのは定石なのだが、
にしても「いやいや、おかしいやろ」と、そのツッコミどころを自分の中で好意的に消化できない部分がいくつかあった。
まずサンドマン誕生の経緯。
フリント・マルコという殺人犯が、刑務所から脱獄。
警察に追われ、逃げ込んだ場所がたまたま素粒子実験かなにかの研究施設だったのだが、
誤ってそこの実験機の中央に転落してしまう(まず、その時点で有り得ない。セキュリティ甘すぎでしょ)。
そして、まさに実験を開始しようとする科学者の一人が
「(フリントが落下してきたため)今、何か音がしましたが?」と異常を察知したにも関わらず、
もう一人の研究者は、
「ただの鳥だろ。すぐ飛んでいく」などと言って実験を強行(外での実験やのに、なんでモニターカメラも無いねん)。
結果、マルコはサンドマンになるのだが、なんで、こんなおそらく国家レベル級の実験を、そんないい加減な姿勢でやりきってしまうのか、と初っ端からちょっとアホらしい気持ちになった。
そして宇宙からの寄生生物を大学の教授みたいな人に見てもらうシーン。
あんな得体の知れない生命体(コイツの正体は後で書く)を
コップ一個で蓋しただけで無造作に机に置いとくって・・・。
寄生生物絡みでは、ピーターが取り込まれた後に、なんでスパイダーマンのスーツの黒バージョンが、着脱可能な一着としてキレイに出来上がってるのかもよくわからない。
そして公衆の面前で、大学の友達のグウェンに逆さ吊りでキスするピーター。
「なんで、そこでキスしてしまうん!?」と、僕は不思議で仕方なかった。
「ピーター、MJに結婚申し込むんちゃうん?なのに、なんでそこで他の女とキス?」と、ピーターの軽率極まりない行動に「いや、こいつアホやろ」とツッコミ。
あとハリーの執事。
執事はハリーに向かって、
「坊ちゃん、お父様は(スパイダーマンに)殺されたのではありません」って、
物語も佳境に入ってて、スパイダーマンがサンドマンと寄生生物に殺されそうになっているところで、
ハリーの父親ノーマンの死の真実を告げるのだが、
「いや、そんな重要極まりない事は、もっとはよ言うたげて!」とツッコミ。
遅いねん。
「知ってたんやったら、ハリーがピーターに復讐しにいく前に言うたげて!」と。
・・・以上が、僕が劇中、特に強く思ったツッコミどころであるが、まあそれよりも何よりも、
やっぱり中だるみを強く感じたのが一番と、
映像的にMCU版の見せ方と比べると、今見るとちょっと古臭さを感じるのは否めないかな、というところで、あまり楽しめなかった。
僕としては100点満点で49点。
映画スパイダーマンに関しては、
「MCU版はダメ。チャラけすぎ。サム・ライミ版の方が好き」という意見もあるだろうし、
僕のようにMCU版を気に入っている人間もいて、これは好みだと思う。
今回、僕にとってこの「スパイダーマン3」はイマイチだった。
あ、そうそう。
隕石に乗ってやってきた寄生生物は「ヴェノム」で、僕はこのタイミングで見たから
「あ、こいつヴェノムやん」となったけど、
2007年の公開当時に見ていた、マーベル作品に全然詳しくない人(多分、一部のアメコミ好きを除くほとんどの日本人)はどう思っていたんだろう?
僕はトム・ハーディ主演の「ヴェノム」を3年前に見ていたので、今回のスパイダーマン3を見た時に「ヴェノムがここで出てくるんや」と、ちょっとばかり「へえ〜」と感慨深いものを感じたけど、
当時見ていた人は「何こいつ?」だったんじゃない?
僕ももし公開当時か、映画で「ヴェノム」を見る前にスパイダーマン3を見ていたら、
「いや、コイツは何なんよ?」となっていたと思う。
そういうわけで、何かと好きになれないスパイダーマン3であったが、
どうなんだろう?
「ノー・ウェイ・ホーム」を見た時に、
「おお、スパイダーマン3も見といてよかった」となるのだろうか?
ちょっと楽しみである。
あと最後に余談だが、僕は「アメイジング・スパイダーマン」は2作とも見ていない。
ちょっと評価も微妙な感じだし、別に急いで見る必要はないかな。
という事で、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。