僕の人生における思い出の曲、2曲目は
風見しんご「涙のtake a chance」
当時のテレビ出演の動画はこちら↓
日本で、おそらく初めて「ブレイクダンス」なるものをアメリカから持ち込み、披露したのが、風見しんごさんではないだろうか?
僕は当時、小学2年生だったと思うが、
歌番組でこのパフォーマンスを見た時、
本当に衝撃を受けた。
「なんだ!?この身体の動きは!!」という、
今まで全く見た事のないカッコいい踊りと、
風見しんごというタレントの放つみずみずしさ、爽やかさに一瞬で心を奪われたのである。
「僕もこれ(ブレイクダンス)ができるようになったら、人気者になれる!」
そう思い、自宅で練習したものだ。
バク転は当然できなかったので、
しゃがんで片足を軸にして、体をクルクルと回転させる技はできるようになろうと、何度も練習した。
で、一生懸命練習した結果、
パッと見は模倣できているような気がするのだけれども、
生来の運動神経の無さもあって、身体の動きにどうも風見さんのような「キレ」が出ない。
なんだか僕のダンスはドタバタしていて、意気込んで家族の前で披露すると、
決まって笑われたものである。
自分では何となくやれているつもりでも、
他人が見たら滑稽な動きにしか見えなかったのだろう。
頑張って練習しているのにどうもカッコよくない、という事で、
忸怩たる思いに駆られていた時、僕の目の前に、さらに衝撃的な光景が現れた。
ある日行われたクラスのお楽しみ会で、
同級生のS君が、
なんと「涙のtake a chance」をBGMにして、
風見さんばりのブレイクダンスを披露したのである。
S君もバク転まではできなかったものの、
ムーンウォークや、
両手を右から左へ、左から右へと、波が起こっているように動かすやつ(なんて言うの?あれ)、
僕が練習していた、片足を軸にしてもう片方の足をクルクル回すやつ、
足を開いて、上半身のお腹側と背中側を交互に地べたにつけてグルングルンまわるやつ(説明が自分でもようわからんので、まあ動画を見てください)
などを、ことごとくやってのけたのである。
小2で。
もちろんクラス中、大喝采。
特に女子はほぼ全員、両目がハートマークになっていたに違いない。
S君は元々、足が早くて運動神経抜群。
顔も精悍でカッコよかった(どことなく顔の雰囲気も当時の風見さんに似ていた)ので、ダンスなどしなくてもモテていたはずなのに、
ブレイクダンスでさらにモテ度はアップ。
「俺だって女子からモテたい!」と思っていた僕からしたら、
全くもってS君は余計な事をしてくれたもんである(笑)。
一人勝ちではないか。
そんなS君のキラキラした姿を見て、
「すげー・・・」と思いつつ、
「負けた・・・完全に負けた・・・」と、僕はうなだれるしかなかった。
それ以来、僕はダンスの練習を一切やめた。
僕がいくら練習したところで、元から身体能力の高い人間には勝てないのだから。
そしてその後、僕はクラスのみんなから喝采を勝ち取るどころか、授業中にお漏らしをし(笑)、
クラス中から失笑を買うのだから、
まさに完全無欠の敗北者であった。
(このあたりの詳しい話はこちら↓)
https://shingosan.hateblo.jp/entry/2021/09/06/011904
今でもこの曲を聴くと、S君が教室で披露した衝撃のダンスが目に浮かぶ。
というわけで、そんなほろ苦い思い出を含んだ
風見しんご「涙のtake a chance」の紹介でした。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。