昨日は自宅で映画「青天の霹靂」を鑑賞。
お笑い芸人、劇団ひとりが書いた小説の映画化。
監督も劇団ひとりである。
大泉洋が演じる轟晴夫という売れないマジシャンが雷に打たれ、目が覚めるとそこは昭和48年の浅草だった・・・というタイムスリップもの。
現代の世界では、テレビで人気者になった後輩になめられ、築何十年のボロアパートに一人住む、うだつの上がらないマジシャンの晴夫だが、
昭和48年の浅草では、奇しくも若かりし頃の自分の父親とコンビを組むことになり、
瞬く間に人気者への階段を登り始める。
しかし、そこで出会ったものは栄光に向けて駆け上がる日々だけではなく、今まで知っていた事実とは全く異なる自分の出生についての秘密だった・・・。
というあらすじなのだが、
まず何と言っても主演の大泉洋さんの演技。
マジックのシーンも含めて、これが素晴らしすぎる。
全編にわたって素晴らしい。
マジシャン役なので、マジックを披露するシーンが何度も出てくるが、これは大泉さん自身がクランクインの4ヶ月ほど前から、
プロのマジシャンの指導のもと身につけたものであり、ノースタントであるというから驚く。
そして、いきなりハイライトの部分を語ってしまうのだが、晴夫が昭和の世界で、実の母親である悦子(柴咲コウ)と病室で話すシーンがあって、この2人のやりとりが、とりわけ素晴らしい。
そして、晴夫の父親、正太郎を務める劇団ひとりさんもまた素晴らしい。
「素晴らしい」ばっかり言ってるな、今日(笑)。
だって、ほんとに素晴らしいもん。
劇中で自身の芸風というか、持ちネタ的な演技も挟みつつ、浅草の演芸場で、晴夫と絶妙に息のあったコンビの相方として立ち振る舞うひとりさんだが、この作品の監督も務めていて、
「ほんとにもう、この人は天才だな」と思った。
物語が進むテンポも良く、上映時間は90分に満たない適度な長さ。
ノスタルジックな風景が呼び起こす郷愁の中に、ほっこりする笑いと人情劇、そして説教臭く響かない感じに仕上がった親子ドラマ。
超良作である。
僕の評価は100点満点中、93点。
もしかすると、
この映画を見た日、僕はここ数年でも一番、というくらい精神的にちょっと参っていた日だったので、それも相まってか、
この映画に描かれている内容が刺さりすぎて、
このような高得点になったのかもしれない。
まあ、そんな事は差し引いても、
何はともあれ、この映画が優れた作品である事は間違いない。
今日はいつもに比べて文字数が少ないが、
良い作品は細かい指摘が少なくなるので、必然的に文字数が少なくなるのだろう。
劇団ひとりさん、素晴らしい作品をありがとうございました。
少し心が楽になりました。
というわけで、今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。