シンゴさん日記

100点満点採点で映画を評価した記事と、あと他愛もない雑談と。

こんな人生の切り開き方があるのか

今日は珍しくテレビを見て感動した話。

 

24日放送の「激レアさんを連れてきた。」(テレビ朝日系列)をご覧になった方はいるだろうか?

 

この回はテツヤさん、という若い男性の方がゲストとして登場。

 

「ずっと人と関わる事を拒み、家でドラゴンクエストばかりやっていたら、体の一部が異常発達し、人生大逆転した人」という触れ込みで登場したテツヤさん。

 

僕もそれを見て、最初は「どういうこと?」となった。

 

ゲームをやっていて体の一部が異常発達・・・というと指や腕、あるいは眼が鍛えられて動体視力がアップするかのようなイメージを持ってしまいそうだが、

テツヤさんのやっていたドラクエはジャンルでいうとロールプレイングであり、

格闘ゲームシューティングゲームのように、反射神経をことさらに駆使するような類のものではない。

 

それではドラクエをやり込んだテツヤさんの、異常発達した体の部位はどこなのか?というと、

 

「足」なのである。

 

進行の弘中アナが「それは『足』です!」と紹介した時、僕は一瞬で「あ、もしかして自転車かな?」と思ったのだが、その通りだった。

 

一応、学校には通っていたものの、家に帰ればひたすらドラクエをやっていたいテツヤさんは、睡眠時間を削ってまでレベル上げに没頭する。

 

1日のドラクエプレイ時間は14時間。

毎日の睡眠時間は、なんとたったの2時間。

 

彼はショートスリーパーでもなかったようで、

眠たいけど、ドラクエはやりたい。

寝落ちしないためにはどうすればいいか?

 

考えたテツヤさんは、自室のテレビ前に、

自転車の練習が室内でできるローラー付きの台(競輪選手とかが使うようなやつ)とロードバイクをセットし、

ハンドルの中央に両手を置いてコントローラーを持ち、眠気に打ち勝つため自転車をひたすら漕ぎながらドラクエをプレイする、という荒技を編み出したのだ。

 

そうやって深夜にドラクエをプレイすると共に、結果的に毎日6時間の自転車の練習をも、知らず知らずのうちにこなしていたテツヤさんの足は、次第に「自転車用の足」に進化していった。

 

テツヤさんの太ももの筋肉はクラスメートからも指摘されるほどに太く発達し、

その外見の変化に伴って、テツヤさんの内面にも変化が現れる。

 

「自転車で行けるところまで行ってみたい」

 

それまで元々、内気で少しひねくれた性格もあり、そのせいでクラスメートの誰とも喋らず、家に帰れば部屋にこもって独りの時間をひたすらドラクエに捧げていたテツヤさんは、

ここにきて自分の可能性を外の世界で試す挑戦を始める事になる。

 

その挑戦は、自転車で日本一周。

 

家にこもってゲームしかしていなかった人が、外に出たと思ったらいきなり日本一周である。

 

何という行動力。

 

そして、無事日本一周を成し遂げたテツヤさんの興味は、次は自転車のロードレースへの参加へと拡大。

 

それまで競技経験などないのに、わずか競技歴半年ほどで国内の様々なレース大会でことごとく優勝し、自転車界の新星として注目を浴びる。

 

凄すぎ(笑)。

 

そして自転車で名を上げたテツヤさんは、とあるイベントのゲストに呼ばれ、そこで一緒に壇上に上がっていたご当地アイドルとも交際することに。

 

それまで女性と一度も付き合った事のなかったのに、テツヤさん、いきなりアイドルと付き合う。

何、この飛躍的レベルアップ(笑)。

 

残念ながら、その彼女とは短期間で別れてしまう事になるのだが、テツヤさんはそこから一念発起。

 

今度は自転車で世界一周の旅に出る。

 

当時、職には就いていなかったテツヤさんだが、自転車の実績で掴んだ人脈からのサポートを得て一人、自転車で世界に漕ぎだす。

 

この後も、世界で数々の貴重な出会いと経験を積んだテツヤさん。

ここからも激レアエピソードの連続なのだが、字数が多くなるので、このブログではここまでとしておこう。

 

この番組は、放送開始当初から好きでずっと見ているが、久しぶりに感動した。

 

本当に人生はどう転ぶかわからない。

 

僕はテツヤさんが画面に登場した時、

プロゲーマーになった人かな?と安直に想像してしまったのだが(着ている服も何となくプロゲーマーの人が着ていそうなユニフォームの感じだったし)、

その内容は僕の想像の斜め上をいっていた。

 

こんな人生の展開の仕方があるのか、と驚嘆した。

 

テツヤさんはドラクエにハマり、ドラクエをする時間をなるべく増やしたいという思いから、やむなく自転車を漕ぎながらプレイする事にした。

 

そこにそれ以上の野望や欲望はなかったのだと思う。

ただただ「今したいこと」を諦めたくないがために、「今できること」を自分で考えて行動したのだ。

 

この番組は、様々な激レアな人生を歩んでいる人が毎回登場するが、

見ていていつも思うのは、

「何かに夢中になることの威力」は凄い、ということ。

 

昨今、テレビ業界の衰退が叫ばれて久しいが、

そんな流れにおいてこの番組は、まさに登場するゲストの方たちのようにレアな異彩を放つ貴重な番組である。

 

こんな人生があるんだ、こんな人生もありなんだ、もっと自分らしく生きていいんだ、

と僕の心に明るい火を灯してくれる番組なのである。

 

たまに、ある一定以上有名なタレントさんが激レアゲストとして当時する時があったりして(最近はないかな。いっとき「ああ、もうネタ切れなのかな」と思った時はあった)、

 

「いや、そんな有名なタレントさんのエピソードはウィキペディアで見れば十分だから、一般の人を見つけてきてよ!」と、

そういう時はちょっとがっかりするのだが、

今後もこの番組には頑張ってもらいたい。

毎週、激レアな人を連れてくるのは本当に大変だと思うが。

 

 

というわけで、今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。